怪奇!ロウ人形館
怪奇!ロウ人形館[注 1]とは、「チャージマン研!」の第54話である。
音吉はロウ人形館の案内スタッフとして働いていたが、毎日のように仕事に行きたがらず、年老いた母親を困らせていた。
この日もロウ人形館で展示されている様々な時代の人間のロウ人形を見て、人々がその精巧な出来に感嘆する傍ら、音吉はつまらなそうに壁にもたれかかっていた。人形について尋ねてきた研とバリカンの質問にもまじめに答えない。
閉館後、音吉が愚痴をこぼしながら館内の掃除をしていると、「だったら人形を燃やしてしまえ」と声が聞こえる。人形の目が動き、恐れおののく音吉。マッチ売りの少女の人形が音吉の足元にマッチを投げ、人形を燃やせと得体の知れない声が迫る。音吉は恐怖のあまり、展示物の斧を振り回してロウ人形を次々と壊し、その場から逃げ去った。
その後、音吉は仕事をクビになってしまう。母親がしつこく尋ねたところ、誰も信じてくれないと言いつつも事情を打ち明けた音吉。音吉を信じてこの謎を解いてほしいという母親からの依頼を受けた研は、閉館後の人形館へ潜入する。
掃除をしていた別の案内スタッフが、得体の知れない声の言うがままにマッチに火をともした。そしてドラキュラのロウ人形に火をつけようとした。その時、マッチが風で突如消えた。驚いて錯乱した案内スタッフは逃げだす。
入り口にいた研が、「ジュラル星人、姿を現せ!」と。ジュラル星人が姿を現す。ロウ人形館を燃やせば、多くの人間が犠牲になるというのが彼らの狙いだった。研は変装。とびかかるジュラル星人に蹴りかかり、そしてアルファガンで倒した。かくして、ロウ人形館は守られた。
その後、音吉は研の通う学校で用務員[注 2]として働くことになった。怠け者だった性格から一転すっかり大人びた音吉は、花壇の手入れを行っていたところで研とすれ違う。2人はお互いに頑張るよう声をかけ合うのだった。
- ジュラルの作戦が最高にまわりくどい回の一つ。マッチまで用意してきちんと渡してあげる親切ぶり。警備員をそそのかさずとも、潜入できたのなら自分で火をつければいいのに…。そもそもこの作戦、ロウ人形に火を付けて火事をおこし、人々を焼き殺すというものなのだが、何故か客のいない閉館時間に火をつけろと迫っている。
- ちなみに、ロウに火を近づけても、せいぜい炙ったところが溶ける程度で、即座に燃え広がるわけではない。回りくどいのに加え、とんだ大誤算をしてしまったジュラル星人だった。
- 作戦の回りくどさに隠れてはいるが、本来は喋らない・動かない筈のロウ人形が「俺たちを燃やしてくれ」等と不気味に喋ったり、恐怖のあまり狂ったようにロウ人形を破壊する音吉の描写は、ネタ方面とは違った狂気を醸し出している。
- 怠け者ぶりに定評のある音吉のキャラクターも妙な人気がある。
- 研が「今日もしっかり勉強しなさいよ」と言う音吉に「はい!音吉さんも頑張ってね」と返すシーンでは、研が何故か険しい表情をしている。ロウ人形館でいい加減に答えられたことを根に持っているのだろうか?
- 音吉が「そうはいったって…」と言ったすぐ後のシーンに登場する女性を襲っている吸血鬼?の蝋人形のネームプレートをよく見ると「池ノ谷安夫」と書かれているが、実は『チャージマン研!』の制作スタッフ(アニメーター)の名前である(エンディングクレジットの「原動画」欄に彼の名前が記載されている)。
日本全国にロウ人形を展示している施設は数あれど、最も有名なのは東京タワーの3階に1970年から2013年まで存在した「東京タワー蝋人形館」であろう。本作の放映当時はまだ開館からそれほど月日が経っておらず話題性があったと思われ、「君たちの中にも〜」という台詞もそれを意識したものだと思われる。
そのほか、全国に下記のような蝋人形館が存在する。君たちの中にも、行ったことがある人がいるだろう?
- マダム・タッソー東京(東京都港区)…本館はイギリス・ロンドンにある。
- ろう人形美術館(静岡県伊東市)
- みちのく伊達政宗歴史館(宮城県松島町)
- 龍馬歴史館(高知県香南市)…創造広場「アクトランド」内
- 吉田松陰歴史館(山口県萩市)…松陰神社内
- 「音吉起きなよ~」(音吉の母)
- 「勤めなんか行きたかねぇ!」(音吉)
- 「君たちの中にも、行った人がいるだろう?」(馴れーション)
- 「色んな人達をロウ人形にして、陳列してあるんDA☆」[注 3](馴れーション)
- 「こんなの見たって面白くないのに、よく飽きもせずに来るなぁ。寝ていた方がよっぽどいいのに…。」(音吉)
- 「(カバゴンのロウ人形に向かって)酷い顔してるよねぇ~」(音吉)
- 「沢山の人間が死ぬと思ったのに!」(ジュラル星人)
- ナイトミュージアム
- ナイトミュージアム2
- ひぐらしのなく頃に
- 鉄人タイガーセブン 第11話「とける顔 ロウ原人」
- 肉の蝋人形(原題:Mystery of the Wax Museum)
- 金田一少年の事件簿「蝋人形城殺人事件」(放火シーンも存在)
- 前回: 第53話「怪しい花嫁」
- 次回: 第55話「エジプトで出会ったやつ」