桃太郎伝説

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桃太郎伝説」は、1989年10月~1991年4月にかけてナック制作・テレビ東京系で放送されたテレビアニメシリーズである。同名のゲームソフトを原作としている。

原作ゲーム概要[編集 | ソースを編集]

当時ハドソンが家庭用ゲーム機のファミコンやPCエンジン用に開発・発売し人気を博していた和風コンピュータRPGシリーズ。 監督はさくまあきら氏。キャラクターデザインは土井考幸氏。両名とも当時週刊少年ジャンプを購読していた人やゲームファンならばおなじみであろう。

タイトル通り有名な昔話「桃太郎」をベースにした冒険物語である。「ドラゴンクエスト」「ファイナルファンタジー」など、当時のRPGで定番だった西洋ファンタジー風世界ではなく日本の昔話を題材とした点が斬新であり、親しみやすさを与えていた。 主人公はもちろん桃太郎で、目的は鬼ヶ島の鬼退治。お供の3匹はもちろん、続編では浦島太郎や金太郎なども仲間として登場する。今ではよくある、様々な昔話の世界観をミックス・パロディした手法が使われている。

なお、ここから派生したゲームシリーズにはボードゲーム「桃太郎電鉄」、アクションゲーム「桃太郎電劇」、ミニゲーム集「桃太郎まつり」がある。 特に「桃太郎電鉄」は、RPGの「伝説」をはじめとした他シリーズが途絶えた後も定期的に新作が発売され国民的人気を博したが、さくま氏とハドソンを吸収し版権を引き継いだコナミデジタルエンタテインメントとの確執などもろもろの事情により、2012年のモバイル版をもって一時休眠タイトルとなっていた。 その後2016年12月22日に4年振りの新作であるニンテンドー3DS用ソフト「桃太郎電鉄2017 たちあがれ日本!!」が任天堂から発売された。さらに2020年11月19日にはNintendo Switch用ソフト「桃太郎電鉄 ~昭和 平成 令和も定番!~」 がコナミより発売、近年のゲーム業界では珍しい300万本超えの大ヒット作となった。

アニメ概要[編集 | ソースを編集]

上記ゲームソフトを原作とし、アニメは「桃太郎伝説 PEACHBOY LEGEND」のタイトルで制作・放送された。人気ゲームが原作でハドソンだけでなくタカラ(後のタカラトミー)などまともなスポンサーが付いていたせいか、ナック作品としては珍しく(?)、1話30分番組として1年間・全51話放送された。この終了直後には新シリーズとなる「PEACH COMMAND 新桃太郎伝説」が半年間・全24話放送された。

作画技術のレベルは高く、よく動き、目立つ作画崩壊は無い。キャラクターデザインは土井氏のイラストからアレンジされ、頭身は高くなっており、桃太郎の白目はなくなっている。 ナックの社名はOPでは「KnacK」表記だが、EDでは「 ナック映画 」と、なかなかレアな表記がされている。ナックは本作をもって日本国内向けの連続テレビアニメシリーズ制作から撤退した。

同時期のゲーム原作アニメ「ドラゴンクエスト 勇者アベル伝説」でも見られたが「ゲームとアニメは別物」の例に漏れず、ゲームからキャラクターや基本設定を借りた上でアニメ独自の設定とシナリオで構成している。 アニメ最大の特徴としては、おもちゃの販促目的や当時の男児向けアニメの流行を追った「戦闘時に桃太郎や鬼たちが○○変化と称してプロテクターを装着、変身してSDガンダムもどき ロボットのような姿になる」という変身ヒーロー物の要素が挙げられる。ゲームでは終始生身で鬼たちと戦っており、昔話の世界をブチ壊すようなSF的変身はしない。

「PEACH COMMAND 新桃太郎伝説」では設定を一新、宇宙を舞台に展開された。昔話の要素は薄れ原作ゲームからはさらに乖離することとなった。変身要素や宇宙物への路線変更については賛否分かれるが、原作ゲームの持つギャグテイストからこのようなアニメの改変もアリかと思わせてしまうのも確かである。

基本的には、様々な作品のパロディや、時事ネタを混ぜ合わせながら、毎回、斬新なトンでも展開が繰り広げられる、テンポがとても良い、痛快ヒーローギャグアニメである。桃太郎の性格も楽天的で、仲間を「金ちゃん」「浦ちゃん」と呼ぶなどけっこう軽い。変身時におちんちんが丸見えになったりと、当時の男児向けギャグアニメではごく当たり前に許容されていた表現も見られる。

しかし、ギャグばかりではなく、桃太郎側の話だけではなく、敵である鬼側にスポットを当てた話も多く描かれている。鬼側が主役なエピソードもあれば、鬼側と桃太郎側の共同戦線を楽しく描かれたエピソードもある。 特に、鬼側と桃太郎側(人間側)の敵対した立場による、お互いの自問自答や葛藤を描いた感動的なエピソードや、悲劇的なエピソードもあり、単に、勧善微悪のヒーローアニメにはしていない、中立的視点によるドラマもとても優れている。

桃太郎役は当時少年キャラクターを多数演じていた佐々木望氏。メインキャラ・サブキャラ問わず本作の半年前に終了したサンライズ制作アニメ「鎧伝サムライトルーパー」の声優陣が多数出演している。サムライトルーパーおよび佐々木氏所属のサムライトルーパー男性声優陣によるユニット「NG5」の人気を汲んだ意図的なキャスティングなのは明白だろう。 ちなみに両作品とも「少年が変身し鎧状のプロテクターを纏い戦う」「タカラが玩具スポンサー」という共通点がある。サムライトルーパーは思いっきりシリアスでギャグアニメではないが。


一見すると、ナックアニメらしくなさそうな作品ではあるが

  • 作中BGMにボルガ博士死のテーマと似たBGMが使われていたり
  • 第1話では、顔と声が山城ジュラルに似た悪火鬼が村中の家に火を放っていたり
  • 第5話では鳥葬シーンがあったり
  • 第11話では「飛行鬼」がグロイザーXに似た変形をしたり

と、今までのナック作品をリスペクトしているような演出も垣間見れる。

原作ゲームの知名度が高い一方でナック作品としては認識されておらず、制作時期も作風も異なるため、さすがに本作を利用したチャー研MADは確認されていない。

映像ソフト・再放送・配信[編集 | ソースを編集]

両シリーズともVHSソフトがナック発売・キングレコードの販売によりリリースされた。しかし「桃太郎伝説 PEACHBOY LEGEND」は途中でリリースが打ち切られ全話ソフト化は実現していない。

2010年には「桃太郎伝説 PEACHBOY LEGEND」のDVD-BOX発売が予定されていたものの中止された。さくま氏のホームページによると、氏とコンタクトを取っていた会社とは別の無関係な会社が勝手にDVD化を進めていたうえ、その会社が倒産したため、とのことらしい。

1990年代には地方局で再放送されたものの、現在は再放送や各動画サイトでの配信もされておらず、視聴が難しい作品となっている。