バリカン
バリカンとは、「チャージマン研!」に登場するキャラクターである。
概要編集
泉家に住んでいるロボット。ペットのような存在で、お世話ロボットでもなければ警備ロボットでもない。主題歌が収録されているオムニバスレコードの作品解説には、「ペットのイタズラ・ロボット」と記載されている。
外見・スペック編集
球状のボディから頭と手足が出ている。万が一の場合は、手足と首をボディに引っ込めそのまま突進してアタックする事も出来る。この点はナックのパイロットアニメ「スーパータロム」のファイターの技が元ネタと思われる(ちなみにバリカンの外見自体もファイターと類似している)。ボディは意外と頑丈らしく、丸まった状態で巨大なロボットに踏まれても平気な上にそのまま転倒させてしまう程[1]。
鳥のくちばしのような突き出た口が特徴。作画が安定していない為ガチャ目で描かれたりする。頭の上に浮いているピンク色の玉は何の為に存在するのかは不明。間違っても食べ物ではない。
ジュラル星人はカメラのファインダーや鏡には映らないが、多くのロボットは機械の目を持ちながらジュラルを視認することが出来る。バリカンも例外ではないのだが、第43話「カメラのファインダーを覗け!」では、ファインダー越しの師範代を見る事が出来なかったようで、設定が矛盾している。第26話「記憶を無くした少女」では、少女(ジュラル星人)を見ることが出来ていたようだ。
人間と同じ食事をするようで、45話「鳩時計が3時を指したら」では、真夜中につまみ食いをしていたファイターのように食べた物が分解するという事が無いので消化器官は優れているようだ。
第46話「恐怖!白髪老婆の家」では、モチ代から「おじいさんロボット」と呼ばれているが、作中ではおじいさんらしい素振りは見られない。第61話「バリカンの旧友が尋ねて来た」では、キャロンが「(旧友との出会いについて)ずっと昔かも知れないわよ」と言っている事から、「製造年が古い」という意味かも知れない。
性格編集
ロボットとは思えぬ程感情豊かでお調子者な性格。研ほどではないが正義感やジュラルへの敵対心も持ち合わせているが、その一方で少々臆病でもある。
バリカン自身は研やキャロンに対して兄妹のような感覚で接しており、研とはプロレスごっこや空手ごっこ、ボクシングごっこ等をして遊ぶ事が多い。また、度々研やキャロンをからかう発言をする反面、研が(ジュラル星人扮する)ミユキに夢中になっていたり(20話)、キャロンが人形のジェーンばかりを構っていた時(21話)にはヤキモチを妬くそぶりを見せていた。キャロンがアメフトの試合で相手チームの星くんへ声援を送る一方、バリカンは最後まで研を応援し続ける健気な姿からも、研のことは大いに慕っている様子が窺える。
研と同じく美女に弱く、ハニートラップを仕掛けられた女ロボットに赤面してデレる(24話)。この他、松本さんの死に涙を流す(62話)等、人間と同等の感情と機能を、自称人間よりも人間らしいロボットのタロム以上に持っている。
星くんの転校(実際は死亡)を悲しむキャロンを彼なりに慰める等(却って怒らせてしまったが)、キャロンには特別な感情を抱いている模様。また、キャロンへ危害を加える悪人に果敢として立ち向かい彼女を守るなど勇敢な一面もある。
口調編集
一人称が各話によって異なる。
語尾も「だよ」「ですよ」「ゲス」(35話の『オイラも大好きでゲス!』のみ)等と安定しない。
研の事は「研坊」と呼んでいる[2]が、キャロンは呼び捨てだったり、ちゃん付けで呼んだり[3]とこれもまた一貫していない。
人気編集
かつては視聴者に「ウザい」「うぜええええ」と良く言われたが、今では「可愛いマスコットキャラ」としての人気が定着しつつある気でも狂ったんじゃないのか!?。
2010年8月、有志の手により立体化された。
作中での扱い・活躍編集
「チャー研」のマスコットかつ研のパートナーのような立ち位置だが、作中では何かと冷遇されることが多い。
- ジュラル星人からは泉一家を一網打尽にする作戦の時にバリカンだけは相手にされなかった(10話)
- 「出来損ない」呼ばわり(38話)
- 本人は全く面識のないロボットを「旧友」として送り込ませられる(61話)
- 更にガールフレンドが出来た事に浮かれている研に置き去りにされる
- 研に家族として紹介されなかった(20話)
- 氷に転んで滑った時には「あれじゃ氷滑りじゃなくて、氷転がりだよ(笑)」とパパやママに笑われる(57話)
そしてオチ担当。
だがその一方で、「縁の下の力持ち」と呼んでも差し支えない活躍ぶりを見せる。中にはバリカンがいなければ研も家族も死んでいたかもしれないようなケースも存在する。
- (ロボットである為か)キチガイレコードが効かなかった事で結果的に泉一家を救った(16話。いい曲に聴こえるらしい)。
- たった一人でジュラルの基地に潜入して泉一家を助けた(10話)。
- 即興の「バリカン音頭」でミユキを苦しめて正体を暴いた(20話)。
- 精神病院で「旅~ゆけば、駿河の~」と歌い看守を茶化し目をそらせた(23話)。
- 泉家に入り込んだ偽者の研を見破った(44話)。
- 特技を生かして研やキャロンのピンチを幾度も救った(2話、17話、57話)。
上記の通りジュラル星人からはまともに相手にされる事は殆ど無く、研以外の仲間がジュラルに拉致されてしまう状況でもなぜかバリカンだけ放置されるというパターンも多い。「出来損ない」呼ばわりされている点からもかなり見くびられているようだ。しかしながらバリカン(と研)の行動がジュラルの敗北に結び付く回も多く、ジュラルにとっては隠れた脅威であるとも言える。それでもジュラル星人から直接標的にされるようになったのは「ロボットクラブへの招待状」「ジュラルのにせ友情作戦」「エジプトで出会ったやつ」「バリカンの旧友が尋ねて来た」等、物語の中盤あたりからである[4]。
コミカライズ版編集
冒険王版コミカライズでは研とパパの会話を立ち聞きしてチャージマンの秘密を知り、周囲の人間にチャージマンの事をバラそうとして研を焦らせる等と彼をからかう素振りを見せるも、アニメ同様ジュラル星人の悪事にキャロン達が巻き込まれた時には研のサポートをする等の献身的な活躍を見せる。更に透視する事が出来る。
最終話ではその身を捨ててまでキャロンを守った。バリカンファンは必見である。
テレビランド版コミカライズの第一話では鼻毛らしき物が生えている。ただしこれは絵コンテの時点で存在しており、第一話掲載がアニメ放映前という事もありそのまま初期設定が採用された物と思われる。